





“みんなのいる意味を感じるところ。 新しい世界に踏み出せる場所。” (小5の参加者の声)
こどもと大人が一緒に対話し、紡いできたてつがくじかん。
愛知と岐阜の県境、悠々と流れる木曽川のほとりにある犬山で生まれた「犬てつ」の、宝物のような3年間のドキュメント。
「犬てつ(犬山×こども×大人×てつがく×対話)」が活動をはじめたのは、「てつがく対話」がまだ一般にはほとんど知られていない2017年のこと。てつがく対話についてまったく知らないこどもと大人たちが、進行役に導かれながら、手探りでの対話をはじめます。三年間にわたるつぶさな記録では、問い、考え、聴かれ、問い返されるという繰り返しのなかで、大人もこどもも自分とは違う意見をもった他者や新たな自分を見出し、対話の楽しさや深さ、難しさに目覚めていく様子が浮彫りになっています。
さらに、「てつがくすること」をより広い視点から考えるため、第一線で活躍する四人の哲学プラクティショナーに、「てつがくするとはどういうことか?」についての論考を寄せていただきました。一人ひとりのなかにある小さな哲学の声を聞き取り、他者にとっての他者である自己をみつけ、自分の生きている基盤を問い直す。てつがくすることに真摯に向き合った、それぞれの「てつがくする」あり方が見えてきます。
哲学対話のノウハウ本とは一線を画する、てつがくすることの意味を一から問いなおす、これまでになかったような実践の書。てつがくすることの夢と希望に満ちた冒険がつまっています。
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【目次】
はじめに
「犬てつ」という冒険 はじまりの物語 ミナタニアキ
【第一章】こどもと大人のてつがくじかん ミナタニアキ
一年目の記録
(1)虫の命と動物の命の大きさは同じか違うか/親から子へ伝えることについて
(2)セーフな探求のコミュニティとは何か/質問ゲーム:チームにわかれて問答しよう
(3)勉強
(4)ケンカ
(5)お金
(6)時間
二年目の記録
(1)テーマから考えよう お金 part2
(2)家族
(3)「考えるを楽しもう」(てつがく散歩/アートでてつがく対話/てつがくカードを作ろう)
(4)宇宙人にあったら何話す!?
(5)アートでてつがく対話 part 2
(6)いい子って何!?
(7)ずるい!?
三年目の記録
(1)なんでウンコでみんな笑うの!?
(2)「触る」てつがく対話
(3)テーマから考えよう/地球の国はなんでわかれているか
(4)てつがく対話って何?
(5)音で即興「聴く」てつがく対話
(6)言っていいことと悪いことの違いは何?
(7)アートでてつがく対話 part 3
(8)青空てつがく対話「どうしてお外は気持ちがいいの?」
(9)犬てつするってどういうこと?
犬てつってどんな場所?
ふかふかの土壌から芽生える自由 安本志帆
【第二章】てつがくするとはどういうことか ?
ホントにホントのホントが知りたい! 松川えり
ほんとうに、こどものためのてつがく? 高橋綾
哲学するとはどういうことかについて、 私が語れる2、3のこと 三浦隆宏
ファシリテータ―に哲学の知識はどれほど必要か? 河野哲也
対話がひらく未来の扉 おわりにかえて ミナタニアキ
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書籍 こどもと大人のてつがくじかん てつがくするとはどういうことか?
著者 ミナタニアキ(犬てつ主宰)
安本志帆(みんなのてつがくCLAFA代表)
寄稿 河野哲也(哲学者)
高橋綾(哲学プラクティショナー)
松川えり(てつがくやさん)
三浦隆宏(カフェフィロ)
編集 犬てつ(犬山×こども×大人×てつがく×対話)
装丁・デザイン cuu design ヤマダクミコ
刊行日 2020年7月31日
本体 2,300円+税
268頁/A5版/左開き
ISBN 978-4-910238-00-5